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Posted by 京つう運営事務局 at

2017年06月15日

築90年の建物を維持するということ

今日は、ちょっと難しいお話です。

懐紙専門店として立ち上げた、「辻徳」というのはブランド名です。
会社は 「株式会社 辻商店」です。


京都四条堀川にある社屋は、現社長の祖父、二代目徳治郎が昭和3年に建てました。
ちなみに、株式会社になったのは昭和31年です。




店においでになるお客様によく聞かれるのは、

「前は何だったんですか?」という質問です。

いえいえ、はじめから辻商店でした。
ただし、懐紙の専門店をオープンしたのは6年前、
それまでは金銀糸原紙という、金銀紙のもとになる紙を卸すのが仕事でしたので、
一般に小売するような商品はありませんでした。

当時は玄関のドアもすりガラスで中をのぞくことはできませんでしたので、一般の方がご存じないのも無理はありません。


ところで、昭和3年に建ったこの建物は、来年で築90年になります。

今年、京都市が認定する「京都を彩る建物や庭園」に選定されました。
(選定の次が認定となりますので、まずは第一段階クリアというところです。)


ですが正直なところ、心から喜べない気がしています。

当初、選定のお話をいただいたときは、
これを機に建物を改装して、維持活用する方向性を見出したいというのが私の気持ちでしたが、
それには資金が要ります。

個人の力ではまかないきれないほどの額になるのは目に見えています。

認定されれば、様々な助成金を活用することができますが、費用の三分の一程度を助けてもらうだけで、
あくまでも維持は個人の力にゆだねられています。


同じような時に建った建物が、耐え切れずにマンションなどに建て替えられるという話を聞くたびに、
次は・・・と思わざるを得ません。

今後、この建物をどのように維持していくのか、
私たちは、とても大きな課題を突きつけられています。

何か良い知恵があれば教えてほしいと思います。




゜+.――゜+.――゜+.――゜+.――゜+.

紙布と懐紙の 辻徳
㈱辻商店  
〒600-8481
京都市下京区堀川通り四条下る四条堀川町271番地
TEL:075(841)0765
http://www.tsujitoku.net
kaishi@tsujitoku.net  
       
゜+.――゜+.――゜+.――゜+.――゜+.


  


Posted by tsujitoku at 19:49Comments(0)辻徳