懐紙の使い方 銘々皿

tsujitoku

2009年04月16日 13:52

先日、読者の方からご質問をいただきました。
直接お返事したのですが、アドレス違いか、メールが届きませんでした。

他に方法はありませんし、こちらの内容を回答とさせていただきます。
参考になれば幸いです。

【ご質問】私は、銘々皿が陶器の場合は懐紙は必要なくお皿に直接和菓子をのせるものだと思っていました。銘々皿が漆器の場合は、黒文字を使ったときにお皿に傷が付く可能性があるので、漆器の場合は懐紙をひいて和菓子をのせるものだと思っていました。陶器の銘々皿の場合、お皿の上にお皿をひいている様な気がして、懐紙の必要性がよく分からないのですが。

【回答】結論から言うと、ひく必要はありません。ご指摘の通り、この場合懐紙はお皿代わりに使うものですから、懐紙にお菓子を乗せてお皿の上に置く必要はないのです。

 でも、私も何度か陶器の銘々皿に懐紙を置いてお菓子を出された経験があります。この場合、お客様がお菓子を持ち帰りたいときに懐紙を使ってもらうための席主の心遣いであったり、イベントなどでお皿を持ち帰ってもらうサービスをしている場合、お皿が汚れないようにという配慮だったり、その時々で何か理由があるような気がしました。また、昨今金属でできた楊枝をお持ちの方も多いですから、楊枝を使う時に音がしてしまうかもしれませんね。

いずれにしろ、基本は銘々皿に懐紙は必要ないのですが、そう硬く考えなくてもそのほうがよいと思ったら、懐紙をしいてもあながち間違いとは言い切れないでしょう。

 私は、「作法は基本を知った上で臨機応変に」と考えています。銘々皿に懐紙をひいたかたの心遣いなどを感じることができれば、お菓子もいっそうおいしく感じるかもしれませんね。
                                                         辻徳

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